コラム「子どもの発育には個人差があって当然」|幼児教室探しの『幼児教室どっとこむ』

−子どもの発育には個人差があって当然−

人間の誕生から3歳までは、一生の間で最も成長が著しく、発育の過程が目に見えます。特に1歳を過ぎる頃からは、立って歩き出したり、ものを使って遊んだり、また2歳頃からは言葉が出るようになります。
ご自分のお子さんの発育の時期を育児書などをご覧になって、一般的な発育・成長の時期と照らし合わせて確かめていらっしゃるお母さんも多いと思いますが、子どもの発育には当然ながら“個人差”があります。ここで当然と言ったのは、子どもは一人ひとり、その持つ遺伝子も違えば性格も違い、その子を取り巻く環境も違いますし、どう成長しなければならないなどという決まりはないからです。
でもある程度(これも誤差には幅がありますが)正常と世間で認められる発育というのがあり、1歳児検診や3歳児検診等でその発育を確認できるようになっています。が、これとてもあくまでマニュアルですので、たとえば検診の時、「積み木を重ねて積む」というテストで子どもが積み木を横に並べてしまったからといって「うちの子は異常だ」などと思わないで下さいね。
自分の家では積み木で自由に何かを作って遊んでいても、初めて見る人達の前では積み木を並べてみたかったのかもしれませんし、またもし、その時までに積み木を重ねることを遊びの中でした経験がなかったにしても、次の日には重ねて遊ぶかもしれませんし1ヶ月後にそうするかもしれません。
しかしだからといって病気による異常を個人差と解釈してはいけませんが、どのお子さんでも風邪をひいたりして小児科医にかかっているでしょうから、病気による発育異常があれば、その折にお医者様の方から指摘されるでしょう。ご心配なことがあったらお母さんからお医者様に相談して下さいね。

ここでは正常な発育での個人差について、どのくらいマニュアルとかけ離れているかを実例でお話しましょう。
1〜3歳児の発育の中で最も目立ち、また目立つが故に他のお子さんの発育と比較していしまいやすいものに“一人歩き”と“言葉の発育”があります。“一人歩き”は個人差があっても半年くらいですので、もっと大きな差があってお母さん達が心配しやすい“言葉の発育”についてお話します。

一般的に言葉の発育は2歳前後とされていますが、言葉の発育には「ひとの言った言葉を理解する」(モンテッソーリの言う“言葉の吸収”)(1歳前から)のと、「自分の考えを言葉にして発する」(同、“言葉の爆発”)(2歳前後)のとがあり、「言葉を理解する」という方は時期にはそう個人差はないようですが、「言葉を発する」時期には大きな個人差があり、教室に来られる子どもさんでも、一般的には男の子の方が女の子より遅い傾向がみられます。またさらに男の子の中でも大きな個人差がみられます。

ある時、C君が3歳5ヶ月で入会しました。お母さんと離れて過ごすのは初めてということでしたが、あまりC君がお母さんと離れるのを嫌がるのでお母さんに伺ったら、まだ母乳をあげていて、自宅を引越ししたばかりということでした。C君は教室では泣き声以外はほとんど声を発することなく、黙々と遊んでいるのですが、指導者の言う事は聞こえていて理解もできている様子でした。4歳を過ぎても片言しか話さないといって、さすがにお母さんは心配そうでしたが、教室でのC君を見ていると言葉についてもそれなりに発育しているので、(たとえば語彙が増えるとか指導者に何か伝えようとするとか)「もう少しするとうるさいと思うくらい喋るようになりますよ。」とお母さんにお話して、4月から2年保育の幼稚園へ。その年の11月、凛々しい七五三の時のお写真といっしょに「今ではうるさいくらい良くお喋りします。」というお母さんのお言葉が届きました。C君の“言葉の爆発”は5歳でしたね。
この他にも言葉が出るのが遅いといって心配していらしたお母さんが、お子さんが4歳になる時には「もううるさくて」と言っていらした例はたくさんあります。
また反対に、男の子でも2歳で上手にお話ができるという子も勿論いましたし、女の子でもあまり喋ろうとしない子もいましたよ。

お父さん、お母さん、1〜3歳のお子さんを育てている時、特に初めてのお子さんの場合はその育ち具合というのが気になりますね。でもあまり神経質になるとかえって子どもの成長を阻害することにもなりますので、どうぞ他のお子さんと比較したりせず、おおらかに子育てして下さい。子どもと同じ目線で、子どもといっしよに感動して子育ての時期を楽しみましょう。

キッズラーニング
代表 三田 淑美先生
※現在教室は閉鎖しました

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